HFの無線機には NB(ノイズブランカー)が装備されています。
その昔の無線機はアナログ処理でノイズを抑制していましたが
今や デジタル処理でノイズの処理が可能になり、信じられないほ
どクリアな状況で受信ができるようになっています。
通信などにおけるNBの作用は、素晴らしい性能で、フロアノイズす
れすれの信号でさえ、聞きやすくなります。
こんな素晴らしいNB機能なので通常はONのままですが、
OFFにすることもできますこれはなぜなのでしょうか?
近接通信の障害を減らす意味や NBがいらない環境の立地条件。
などが考えられますが、それ以外のメリットもあります。
HF帯に特有の現象 夜間のE層反射などを丹念に聞いてみると、
など
電離層に反射して聞こえてくるノイズは独特の音調を伴うもので
す。バンドによって表現は少し異なるようですが、「バンドがうな
っている」「ぎゅるぎゅる言っている」「バンドがざわつく」など
という表現がされています。
こんな時に相手局ががオンエアしてきてくれれば
すぐにわかりますが、誰もいないと発見のしようがありません。
そんな場合にNBをOFFにしてみると、電離層反射によるフロアノイ
ズの変化に気が付きます。
NBのON/OFFによる聞き分けができるようになると、
このタイミングで電波をだせば 遠距離のとの交信ができると
判断できるようになります。
自分が電波を出したために急にたくさんの局が聞こえてくるによ
うになり、まるで自分がパイルアップの中心にいるような気分にな
ります。